Nutanix MoveでAHVからAWSへ仮想サーバを移行してみる

Nutanix Move3.4.0がリリースされ、本バージョンから念願のAHV→AWSがサポートされました。

ESXiからAHVの移行など、ドライバーのインストール、ネットワークの切り替えなどすべて自動でやってくれるNutanix Moveは非常に優秀なツールで、AWS対応を待ち望んでいました!

まだテックプレビューみたいなので正式版ではありませんが、AHV→AWSを試してみたいと思います!

AWS→AHVも可能で、よくありがちなクラウドへは移行できるけど、戻れない。ということが無いようになってます。

今回はAHV→AWSの手順を掲載しますが、またAWS→AHVの手順も掲載したいと思います。

検証条件

以下の条件で検証を行いました。

・移行元のサーバはWindows Server 2012R2(サポートは2012R2と2016)

・AOSは5.10.6

・AWS環境とはVPN接続済み
・VPCは予めインターネットゲートウェイをアタッチ済み

・移行元のWindows Serverは、ファイアウォール、UACはオフの状態

・移行元のWindows ServerにNGT(Nutanix Guest Tool)はインストール済み(必須)

移行手順について

以下の手順でAHVからAWSへサーバ移行を行いました。

ブラウザ、環境によって表示が異なる場合がありますので、適意読み替えてください。

Nutanix Moveのデプロイ

Nutanix Support Portalにログインして「Downloads」→「Nutanix Move」を選択して「Move ZIP file for AHV」からmove-3.4.0.zipをダウンロードしてください。

ダウンロードが完了すれば展開してイメージファイルをPrismからqcow2ファイルのアップロード、イメージからMove3.4.0を展開してください。

必要スペックは、2コア、2vCPU、4GBメモリです。

必要に応じてスペックは上げてください。(本検証では、2core×2vCPU、8GBメモリでデプロイ)

デプロイ後、起動してネットワーク設定を行います。

Nutanix Moveのネットワーク設定

Prismのコンソールからログインを行います。

初期パスワードは「Nutanix/4u」です。

新しいパスワード設定をしてネットワーク設定を行います。
下記メッセージが表示されたら「y」を選択してネットワーク設定を行ってください。

IPアドレス、サブネット、ゲートウェイなど、ネットワーク設定情報を入力し、下記メッセージが表示されたらネットワーク設定完了です。

Nutanix Moveへのログイン

先ほど設定したIPアドレスでブラウザからアクセスしてください。

正常にアクセスできれば、ライセンス規約が表示されますので、承諾してください。

情報提供うんぬんのメッセージもOKを選択。

先ほど設定したMoveインスタンスのOSパスワードではなく、新たにMoveにログインするためのパスワードを入力します。

設定したパスワードでログインしてください。

下記画面もOKを選択して閉じてください。

AOS、AWS環境の登録

ソース(移行元)を登録します。

画面左上の「+ Add Source」を選択します。

タイプで「Nutanix AOS」を選択します。

以下の画面を参考に、Prismの管理IP、管理者アカウント情報を入力してください。

ソースにAHVが登録されましたら完了です。

続いてターゲット側(AWS)を登録します。

「+ Add Target」を選択してください。

IAMのアクセスID、シークレットキーの入力が求められますので、AWS側でIAM作成、アクセスキーを発行してください。

必要な権限は、「AWS Permission Policy」から確認できます。

発行できましたら、以下画面を参考にアクセスID、シークレットキーを登録してください。

「AWS Permission Policy」を選択するとJSONのコピーが可能です。

移行プランの作成

ソース、ターゲットが登録できましたら「Create a Migration Plan」を選択します。

移行プラン名を任意の名前で登録します。

ソース、ターゲットを選択してAWS側で移行するリージョンを選択します。

次に移行する仮想マシンを選択します。

このとき、選択できない場合は、NGT(Nutanix Guest Tool)が入っていない、有効になっていない可能性が高いです。

移行するネットワーク(VPC)を選択してください。

次にAWSのドライバーなどをインストールするために「Preparation Mode」を「Manual」を選択し、下記画面を参考にスクリプトをコピーしてください。

コピーしたスクリプトは、移行元のWindowsでPowerShellを管理者として実行してスクリプトを実行してください。

※AutoがうまくいかなかったのでManualにしております。Autoがうまくいく方はAutoでも問題ありません。

以下の画面のようにファイアウォール許可が失敗しても問題ありません。

スクリプトを実行後、C:¥Nutanix¥AWSDriver内にドライバー、EC2configなどが入っているので、全てインストールしてください。

本来はスクリプト実行で自動的にインストールされるようですが、うまくいかなったので同じようにうまくいかない方は手動でドライバー周りをインストールしてください。

ドライバー周りのインストールが完了したら「Save and Start」を選択してください。

移行が開始されたら以下のように進捗画面が表示されます。

すべて転送が完了すると「Cutover」というボタンが表示されます。

Cutoverを実行すると、最終のデータ転送、AWSでサーバのデプロイが開始されます。

移行元のサーバがシャットダウンする等の警告が表示されますので問題なければ「Continue」を選択してください。

Detailsから移行状況は確認できます。

StatusがCompletedになればAWSへの移行が完了です。

AHVで稼働していた仮想マシンは停止されているはずです。

予めドライバーをインストールしているのでプライベートIPで通信が可能なはずです。

VPN等がなく、プライベートIPで接続出来ない方はEIPをアタッチしてパブリックIPで接続してください。

今回はAHV→AWSを試してみましたが、次回はAWS→AHVを試してみたいと思います!

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